2021/7/5 8:52

あの日本人女子レスラーとも対決!2人をプッシュしたAJスタイルズ!遂に新日本復帰!カール・アンダーソン&ドク・ギャローズの5年間を振り返る!

閲覧数:495

5.0

8月、LAでの新日本有観客試合に登場!


 日本のプロレスにどっぷり浸って来た筆者が、海外のプロレス情報を見ていて、「おっ!」と思う瞬間は、やはり、以下である。“日本のプロレスファンから観ても、興味ある顔合わせが、海の向こうで実現していた時”。例えば、ザ・ロードウォリアーズvsスタン・ハンセン&ハーリー・レイス(1985年9月2日。結果は両者リングアウト)。拙著にも書いたが、アンドレ・ザ・ジャイアントvsアブドーラ・ザ・ブッチャーのアトランタでの一騎討ちなどもそうだろう。他、日本ではまず見られない、ムタ&ハンセン組の実現というのもあった(1991年6月14日。vsスティング&P.N.ヒューズ。ムタ組の反則勝ち)。なぜか蝶野&ベイダー組というのもあったりするのだが(1992年12月29日。vsムタ&スティング。蝶野がスティングにフォール負け)

 今年の2月、そんな思いが一種、再来するような感覚に襲われた。同月16日(現地時間)、ジュース・ロビンソンとデビッド・フィンレーがアメリカの『インパクト・レスリング』に電撃参戦。現地のレスラーを一蹴すると、入場ゲートに、2人のレスラーが現れたのだ。そして言うには、「お前たちも、『ああ、マシンガンやギャローズの荷物を、新日本プロレスの巡業バスに運んだなあ』と思い出したんじゃないか?(笑)」それは、前年の7月より『インパクト・レスリング』に上がっている、カール・アンダーソン&ドク・ギャローズだった。「飲みに行こうぜ。俺たちの方が断然稼いでるからおごってやる」(アンダーソン)。煽りの言葉はそれとして、もちろん4人は、新日本プロレス時代をともに過ごした仲間。懐かしく、また誇らしい気持ちになった。

 それから5カ月。ついにアンダーソン&ギャローズが、新日本プロレスに帰ってくる。既報通り、まず7月10日には、新日本プロレスがアメリカから世界配信している『NJPW STRONG』内で行われるタッグトーナメントに参加。これは無観客配信のそれとなるが、8月14日には、新日本がロサンゼルスにておこなう有観客試合へ出場予定!ここまでくれば、日本マットへの参戦も秒読み段階と言って、過言ではないだろう。先々週の当欄で触れた通り、新日本は9月に西武ドーム2連戦を控えており、そちらへの期待も膨らむ。

 実は2人が新日本を離れた2016年2月にも、アンダーソンを中心に触れている当欄。5年以上経って、そのカムバックに触れられることに万感の思いも絶えない。

 今回の当欄は、アンダーソン&ギャローズの5年を振り返りたい。

鳴り物入りだった、2人のWWE入団


 2016年2月に新日本を離れ、WWE入りした両者だが、実は2015年の末にも、もう一つの動きがあった。TNA入りの話があり、2015年12月14日には契約にも合意していたのだ(情報はTNA公式サイトより)。それを翻意してのWWE入りは、2人が如何に世界的に評価されていたかの証左になるだろう。しかも、アンダーソンは、WWEが獲得したがっていた選手リストの上位10傑に、常に入っていたという。これは、旧知のジャイアント・バーナード(マット・ブルーム)がWWEでコーチを務めていることも大きかったとは思うが、事実、まず最初にアンダーソンのWWE登場が明かされたのは、同年3月28日、そのバーナードのTwitterにて。帽子を被ったアンダーソンが画像で登場し、そこには、こんな文面が。『Look what the Easter Bunny dragged in』(イースター祭のウサギが連れてきたものを観てくれ。※拙訳)。イースターと言えば、イエス・キリストの復活を祝う、アメリカの春の儀式。かってのパートナーとの関係がWWEで“復活”することを、バーナードが粋に表現したのだ。

 その後、アンダーソン&ギャローズは同年の『レッスルマニア32』の翌日の4月4日、『RAW』のバックステージに登場。4月11日には、若手レスラー2人を蹴散らす形でリングに登場し、4月25日に『RAW』で正式デビュー(vsウーソンズ)。おわかりと思うが、破格の扱いだった。中邑のように下部団体であるNXTから2人はスタートすると思われていた向きもあったからだ。これは、ギャローズが以前、WWEで活躍していたことも大きかったことだろう。アンダーソン自身、「ギャローズがWWEの選手を逐一、俺に紹介してくれて、とても助かっている」と当時のインタビューで語っている。

日本公演では、主役級扱いも……。


 翌2017年1月には、待望のRAWタッグ王座を奪取。そして、6月にはWWEの日本公演で“凱旋”。アンダーソンは、これまた旧知のフィン・ベイラー(プリンス・デヴィット)とシングル。まさに日本向けのマッチメークだが、事前のインタビューでの「(2012年のG1クライマックス決勝の)オカダvsアンダーソンを超えてやる」というベイラーの言葉が心地よい(※結果はダイビングフットスタンプでベイラーのフォール勝ち)。もちろん翌2018年の日本公演にも参加。この際は、怪我で試合を欠場した中邑が、WWE王者AJスタイルズの戦うメイン(※ダニエル・ブライアンとサモア・ジョーが挑戦するトリプルスレット形式)で乱入すると、試合後、アンダーソン、ギャローズも登場。そして、AJと並んで、何をするかと思えば、中邑に日本式のお辞儀。その後、バレットクラブの決めポーズであるトゥースイートも披露。これまた、何とも日本のファンの心をくすぐる締めとなった(6月30日)。変わったところでは、華名ことアスカと、男女混合18人ミックスタッグ戦で戦っていたりもする(2019年4月2日)。ところが、これに先立つ2019年3月8日、アメリカの情報筋サイト、その名も『PWInsider.com』に、以下の情報が出てしまう。

『アンダーソンとギャローズは、WWEを辞めるのではないか?』(※大意)

早くからあった、WWE退団の噂


 2人の契約は、この年の9月まで。実は2017年1月に奪取したRAWタッグ王座は、3カ月後におこなわれた『レッスルマニア33』で奪われていた。相手がなんと、ジェフとマットのハーディ・ブラザーズだったため、決してかませ犬な扱いとも言えなかったが、以降、何度も同タッグ王座に挑戦するも、奪回はあたわず。その後、2018年初めから、ベイラーと共闘し、バレットクラブ(ベイラーが言うにはベイラークラブ)復活の予兆を見せたりもしたが、2人がこうむったのは、『一貫性のないテレビ出演やストーリー展開』『WWEネットワーク限定コンテンツの、彼らがホストを務めるBotch Club(※トーク番組)も、2回目以降の収録は無し』(同サイトより)などなどの処遇。かようなサイトは、いわゆるゴシップの類であり、大袈裟に書かれている場合も往々にしてあるが、一時はハウスショーへの出演が全て取り消しになるなど、2人が戦力として、かなり隅においやられる状況が続いていたのも確かだった。

 結局、契約は延長。筆者などはこれについてやはり、「他団体への流出を防ぐためだろうか」との思いも立ったのだが、AJスタイルズからのプッシュがあったようで、2019年7月には、848日ぶりにRAWタッグ王座を奪取。AJスタイルズとのユニット『THE CLUB』(後に『THE OC』に改称)でも幅を利かせていた。

 しかし結局、2020年4月15日、残念な一報が入ることになったのである。『コロナ禍による人員削減で、アンダーソン&ギャローズも解雇』

アンダーソン、『ワールドプロレスリング』を独自編集!?


 WWEとの契約が満了となる7月15日の3日後、早くも2人は新たな戦場に。7月18日、冒頭にもある『インパクト・レスリング』と契約を発表したのだ。その後は同団体に軸足を置きつつ、今年の1月にはAEWに電撃登場。ケニー・オメガと徒党を組み、まさに往年のバレットクラブを思わせている。

 実は、WWEからの解雇が発表された4月15日から3日後、アンダーソンは自身のTwitterで、意味深どころではない内容を投稿している。

『SANTA MONICA』の文字から、何故か飛び立つ飛行機の動画となり、そこに合わさるのは、『ワールドプロレスリング』の日本語実況。アナ「アンダーソンが、狙っている!」、解説「早い!」、アナ「決まったあ!」。そして、いつしか画面は東京の街並みに。それを裏付けるように、『TOKYO JAPAN』の文字も浮かび上がり、最後は銃声がとどろき、以下の英字が、どでかく鎮座していた。

『MACHINE GUN』。

 実はインパクト・レスリングとの契約は、新日本プロレス参戦も認められているそれだったという情報も(イギリス『The Sun』紙。2020年6月30日付)。つまり、WWE解雇直後からアンダーソンの心は新日本プロレスに(Tweetの動画宜しく)飛んでいた。ここまで時間がかかったのは、コロナ禍によるものだと思えば、全てに納得がいこう。それは、ギャローズとて、同じことではないだろうか。

 2人は2016年2月20日、当時の新日本での最後の試合を終え、こう語っている。

「戻ることは今は約束できないが、新日本、日本中のファンにありがとうと言いたい」(アンダーソン)、「(涙ぐみながら)新日本はすばらしいプロレスの世界だ。本当にありがとう」(ギャローズ)。

 あれから5年。“古巣”に里帰りする彼らを、心からの歓声で迎えたい。

この記事を書いたライター: 瑞 佐富郎

コメント

    まだコメントはありません。

おすすめ記事

新しいコメントを投稿する

 [PCから画像ファイルをアップロード]

関連付けられたタグ

なし
[タグを付ける]

<< 一覧に戻る