2020/10/18 11:11

遂に1マス1人で売ったアノ団体!WWEは豪快セット売り!遂にG1も『1人1マス』へ!両国国技館・マス席伝説!

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遂に1マス1人で売ったアノ団体!WWEは豪快セット売り!遂にG1も『1人1マス』へ!両国国技館・マス席伝説!
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今年の両国3連戦は、1人1マス!(※全席種完売)


 いよいよ今年の『G1 CLIMAX』もフィナーレを迎える。今春の頃には、その開催すら危ぶまれていただけに、万感な思いの関係者もいることだろう。ましてや通常通り“両国3連戦”のフォーマットは堅持。今年で30回目を迎える『G1』。1991年に始まるその第1回から、同会場での3連戦を旨にして来た。とはいえ、いわゆる“プロレス不況”期の00年代後半は、こちらが2連戦以下などに縮小されることも。コロナ禍の時世だけに、今年もその可能性はあったわけで……これまた関係者も、胸を撫でおろしていることだろう。

 ところがである。そんな今年のG1の両国決戦も、やはりコロナの影響を完全に免れてはいなかった。例年というか、過去29回とは明らかに違う点が一つあるのだ。それも、レスラーより観客側への配慮で。なんと今年のG1は、通常4人掛けのマス席が、1人1マスで売られたのである(※3連戦とも同マス席は既に完売)。

 もちろんソーシャルディスタンスを保つための処置であることは言うまでもないが、このマス席、観戦するファンにとっては、さまざまな問題を内包するものでもあった。「1人1マスで観れたら、どんなに良いだろう」と個人的に思った観戦者も少なくないはずだ。ましてやG1の両国大会のチケットと言えばプラチナ―ペーパー。会社にとっては苦渋の決断なことは論を待たないが、怪我の功名さながら、今回はファンにとっては“観易い”環境が実現したことになる(コロナ予防の面でも)。

 今回はプロレスにおける、この両国国技館のマス席の使用形態にスポット。その諸相と歴史を楽しみたい。

『1マス=4人』は手狭を、国技館側も認知?


 プロレス興行における両国国技館の初使用(杮落とし)は1985年3月9日(土)。全日本プロレスによる使用で、先日亡くなられたアニマル・ウォリアーさんを擁するザ・ロードウォリアーズの初来日がその目玉となっていた。さて、この時のマス席料金は、前方が7,000円(リングサイド席)、後方が5,000円(A指定席)(それより前の席が10,000円の特別席。この時はパイプ椅子でなく、床に座布団が敷かれた、いわゆる“砂かぶり席”だったが)。そして、何より、“1マスで4人分”であった。この、1マス4人という雛型はその後も、少なくとも20世紀中は保持されて行ったわけだが、この定型に悩んだ関東のプロレスファンは多かったのではないだろうか? それは、『4人分だとして、自分はどこに座れるか』という問題である。もっと言えば、縦2人、横2人の着席形態において、自分はその前方で観れるかという心配だった。

 現在でもネットの類で質問があるほどなので、まさに永遠の命題とも言えるが(大袈裟だが)、基本は、「早く来た人が前方を取れる」。よって、同席者が自分の知己以外にいる場合は、どうしても会場に早く到着しなければということになるのだった。

 因みにこのマス席、取り外しが可能。そして、そのスペースに国技館側の規定でパイプ椅子を置いた場合、パイプ椅子は2脚分おけることになっている(※先んじるが、ドラゴンゲートの両国大会でこの様式を採用したことがあった。2009年3月等)。むむむ、1マス、イコール、椅子2脚分? ということは……そう、1マスに4人着席するのは、どう考えても手狭だったのである!う、薄々気付いてはいたが……。したがって、今世紀以降、さまざまな団体が、このマス席に対し、種々のアプローチをかけて行くことになるのだった。

WWEの販売法にみる、客層への配慮。


 最初に“マス席2人がけ”に全面的に挑戦した団体がどこかは寡聞にしてわからない。というのも、両国国技館の端の方のマス席は、構造上どう見ても他のマスより狭いそれがあり、そちらがやむなく、2人掛けとして売られることも多かったためである(1階マス“B席”となっている場合が多かった)。ただ、00年代から全日本プロレスの使用時等、通常のマス席でも1マス2人掛けが増えて来たのは確かで、ノアも2012年7月の両国初進出時には2人掛けの設定に。2009年から両国国技館を使用しているDDTも2015年には2人掛けに変更しているし、大日本プロレスも2015年の初進出時から基本、2人掛けである。他の使用団体は、いわずもがな。また、WWEの日本公演における両国国技館初使用は2010年だったのだが、ここでWWEが新たな仕様を打ち出して来た。ズバリ、1マスごとに売るのである。金額は、マス席S(最大4人まで)が4万円。マス席A(最大4人まで)が3万円。1人で4万円なり3万円なり払えれば、周囲を気にせず単独観戦出来るという寸法だ。先にも触れたが、日本人でも4人では窮屈に感じられるマス席。WWEの計らいは、それより体格のある外国人客のことも勘案しているようにも思えた。

 こういった諸々の流れか、2011年3月にZERO1が両国国技館に『10周年記念興行』をおこない、そのマス席が『1人4人掛け』と判明した会見では、筆者の隣にいた記者が思わず呟いていた。「強気だな……」。当日はなかなかの大入りになっていたので、この選択は吉であったが、逆に言えば、マス内の人員を少な目に設定すれば、実際の動員は少なくとも、『満員』や『超満員』という主催者発表がしやすくなる部分もあるのかも?

 そして、遂に、(観戦者にとっては夢の)1マス1人に挑戦した団体も。2010年12月3日に両国国技館大会をおこなったIGFであった。

他人と観ずに済むよう、それとない販売方も。


『Sマス=1人10,000円』『Aマス=1人7,500円』という料金設定で、同伴者がいるのであれば、1マス4人まで。もちろんその場合は人数かけるチケット代が必要なわけだが、なんともな大盤振る舞い。各種スポンサーに恵まれていたIGFならではという気はするが、ここまで来ると、逆に動員に対する不安の表徴と思えてしまうのは、筆者が小市民だからだろうか。

 他、ユニークだったのが、2015年7月におこなわれた格闘技大会『巌流島』。1マス2人が基本なのだが、それがペア席で15,000円。ところが同じ場所を1人で買うとSS席で8,000円となり、発売要綱には、『SS席(1階マス席)は他の方も座られる可能性があります。同伴者がいる場合はペア席の購入をオススメいたします』との付記が。見れば、ペアで買った方がお値段的にも少しお得。マス席に内在する、他人と観なければならないという少々気ぜわしい問題点に対するさりげないアプローチであった。

 今回の新日本の『G1』における1人1マスの処置は、あくまでコロナ禍への対応を示したもの。言うなれば、新日本からの客を守りたい厚意の表れである。だから、マス席で行かれる方は存分に楽しんで欲しい。もちろん、マスク着用や発声への留意等、エチケットを守ることも忘れずに。

この記事を書いたライター: 瑞 佐富郎

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