2018/8/1 11:12

自由の女神があのポーズを!? 制御可能な内藤の姿も! MSG決戦決定! 新日本プロレス・アメリカ遠征の軌跡

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大会タイトルは、『G1スーパーカード』!


 現在、日本各地で、ド迫力の熱戦が繰り広げられている新日本プロレス『G1 CLIMAX』。だが、その開幕前日記者会見(7月13日)では、新社長、ハロルド・ジョージ・メイ氏から、更に驚天動地なスケールの発表がなされた。それは、米マディソン・スクエア・ガーデン(MSG)での興行の開催(ROHとの共催)。MSGと言えば、2万人収容の、アメリカの老舗会場。それだけでもビッグニュースだが、さらなる注目はその開催日。なんと米WWEの祭典『レッスルマニア35』が行われる2019年4月7日の前日(4月6日)におこなうというのだ。しかも、同レッスルマニアの会場は、ニュージャージー州のメットライフ・スタジアム。こちらはMSGとは地下鉄で20分も離れていない。いわば、日付を変えての興行戦争の趣となっている。

 予兆はあった。今年3月25日、及び、7月7日におこなわれた新日本プロレスのカリフォルニア大会は、それぞれ、4,372人(札止め)、6,333人を動員。しかも、前者のチケットは発売開始後、数十分で完売。後者の会場は1万人収容規模の『デイリーシティ・カウパレス』だったので無印に終わったが、少なくとも5千人規模の集客は手堅いのが現在のアメリカでの新日本プロレス。そして共催相手のROHは、4月7日のニューオリンズ大会(棚橋弘至らも出場)で、同団体のトップクラスの動員となる6,000人(札止め)の記録を達成。特に現地での新日本人気は高まっており、『G1 SPECIAL in USA』と題されておこなわれた昨年7月1日、2日のロサンゼルス大会では、「#G1USA」のハッシュタグが全米Twitter上のトレンドワードの1位に。小見出しにある今回の大会名も、その威容を買ってのものと見られる。もちろん主役は新日本のレスラーズになることだろう。

 今回は、この朗報を受け、2011年より始まる、新日本プロレス・アメリカ遠征の軌跡を辿ってみたい。

小島の「いっちゃうぞ、バカヤロー!」は、ややウケ……(2011年)


 新日本プロレスの最初のアメリカ・ツアーは2011年の5月13、14、15日(ニュージャージー、ニューヨーク、ペンシルバニア。動員はそれぞれ、1,800人(満員)、2,500人(超満員)、1,500人(超満員札止め))。『IWGPインターコンチネンタル王座』の初代王者決定トーナメントの現地開催がその要諦となっており、IWGPヘビー級王座戦(棚橋vsチャーリー・ハース)の前に流れる歴代王者映像では、僅か数秒だけ映ったブロック・レスナーに大歓声が(5月14日)。アメリカではさもありなんと思いきや、どうしてどうして。日本語で『プロレス最高』のボードを掲げるファンもいれば、5月11日にニューヨークのスーパーで行われた棚橋とライガーのサイン会には長蛇の列。ハースを相手にIWGP王座を防衛した棚橋もノリノリで、試合後はマイクで、「ドゥー・ユー・ノー・『アイシテマス』?『アイシテマス』・イズ・ナンバーワン・ホット・ワード・イン・ジャパン……」とし、最後はアメリカの観客を乗せる形で、『愛してま~す!』を合唱。試合後コメントでは、「聞いて下さい!自由の女神を観たら、『愛してま~す!』ポーズをしてたんです!」とおどけた棚橋だったが、反面、「英語、もっと勉強しなきゃ。あと、『ナンバーワン・ホット・ワード』とか嘘ついちゃった」と、しおらしさも見せていた。

 今、振り返ると貴重だったのは、当時、まさにアメリカで修行中だったオカダ・カズチカが合流し、試合をしたこと。もちろん、まだ『岡田かずちか』表記だったが、セコンドも甲斐甲斐しく務め、最終日には中邑と8人タッグで激突。しかも、ゴング前、自ら先発を買って出ると、中邑の先発を要求するふてぶてしさも。試合はその中邑のボマイェで敗れたが、恐れ知らずの強心臓ぶりを、この頃から発揮していた。

 忘れてはいけないのは、件の『IWGPインターコンチネンタル王座』初代王者に輝いたMVP。今回のツアーにあたり、現地関係者との折衝はもちろん、自らラジオのプロモーションの仕事を取って来るなど、その成功に尽力。アメリカ大会の歴史はここから始まったわけで、振り返ればまさにそのリングネーム通りの活躍だった。

現地でやはり人気の高い、「バレットクラブ」Tシャツ。


 2014年からは、5月3日近辺の『レスリングどんたく』と、5月下旬スタートの『BEST OF THE SUPER Jr』の合間にアメリカ遠征が入るのが通例に。まさに、ROHとの共催が多く、大会名は新日本勢来襲にふさわしく、『WAR OF THE WORLDS』(2014年)、『GLOBAL WARS』(2015年)などなど。2014年5月には、“レインメーカー”へとキャラを変えたオカダ・カズチカが初登場したが、入場時のレインメーカードルの乱舞の演出もしっかりなされていた。なお、この遠征では、突然、オカダとAJスタイルズとマイケル・エルガンとの3WAYでIWGPヘビー級戦が実現(王者はAJ。オカダの対戦相手のセドリック・アレキサンダーが負傷欠場したため)。まだエルガンが、「エルギン」と表記されていた時代だが、極上の3WAYだったとみていいだろう。そのエルガンが負ける形でオカダも奪取に失敗すると、当時のROH王者、アダム・コールが乱入。すると、それを棚橋とライガーが蹴散らすという場面も!同じ日本サイドのオカダを助けたわけで、これも海外興行の一つの楽しみ。MSG大会でも、意外な共闘を期待したい。

 2015年には、今では貴重な一戦が実現。5月16日、内藤と棚橋がタッグを組み、マット・サイダル&ACH組を下したのだが、内藤はこの直後にメキシコ入りし、ロス・インゴベルナブレス入り。いわば、新日本正規軍として最後の試合をアメリカでしたわけで、最後は棚橋とのグータッチで締めていた。

 なお、翌2016年は、内藤はIWGP王者としてアメリカ遠征に参加。すると、現地の客が、「トランキーロ」チャントを!もちろん、ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンTシャツに身を包んだファンも多く、新日本人気定着を強く印象付けたのだった。なお、同年の遠征では、試合前の王者チームの要望により、ROH世界タッグ王座に、オカダ&外道組が挑戦(5月9日。惜敗)。夫唱婦随の2人だが、タッグ王座挑戦はこれが初めてでは?王者組(ハンソン&レイモンド・ロウ)のコメントは、「ニュージャパンのベストタッグチームと闘って勝った」。なるほど、2人が海外からみればこう観られているというのも面白い。緊急の王座戦といったフレキシブルさも、これはこれで、アメリカ大会の魅力だろう。

 なお、必ず盛り上がると言っていいのが、これまた『怒りの獣神』の認知も高い、ライガーの入場。もちろんMSG決戦にも欠かせないだろう。

 飯伏やケニーの上位進出も予想される今回の『G1 CLIMAX』。その戦績は、来年の東京ドーム大会のみならず、このMSG大会にも反映されるのだ。果たしてどんなカードや闘い模様が用意されるのか、期待して待ちたい。

この記事を書いたライター: 瑞 佐富郎

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