2018/1/16 9:04

To Be The 外道 "レヴェルが違う!”ごくごくフツーな生き残り術【多重ロマンチック的ぼくらのプロレス】

閲覧数:7407

To Be The 外道 "レヴェルが違う!”ごくごくフツーな生き残り術【多重ロマンチック的ぼくらのプロレス】
4.1
最新のコメントに移動

新日本プロレス・外道選手。オカダ・カズチカ選手の傍らにいるマネジャーとして。“レヴェルの違う”髭のおじさんとして若いファンにも有名だが、そこに至るまでの道をズズズイッと知るファンは意外と少ない。

そんな外道選手の歴史を知れるのが、本書「To Be The 外道 "レヴェルが違う!”生き残り術」(ベースボールマガジン社刊)だ。ちょっとしたプロレスマニア知っている、たけしプロレス軍団。スペル・デルフィン。旗揚げ前のFMWにユニバーサル。冬木弘道率いる冬木軍。インディペンデントの歴史とともに歩むオフロードを外道選手本人目線で語るというだけで“買い”な一冊。

客観視点も入るその語り口だけで真面目な性格が伺えるのだが、書き出しでは「ごくごくフツー それがコンプレックスだった。」「外道どころか書道と剣道」。この生き様こそが外道みち。

フツーだったからこそ、インスパイヤされたテリー・ファンクとリック・フレアー。

フツーだったからこそ戦略的にもぐりこんだ(でもうまくいかずに山あり谷あり)プロレス業界。

そしてフツーだったからこそ学べたプロレスのアレコレがこの一冊に詰まっている。例えば師匠と言えるパット・タナカ(GOKU-DO)選手について。

「とにかく隣からパットさんの動きを盗むことに必死だった。ラリアートで吹っ飛ばされた時にやる横回転の受け身は、完全にパットさんのパクリだよ。(中略)
逆に精神的なものは一切教わってはいない。あのデタラメぶりを真似なんかしたら破滅しか思い浮かばないよ(笑)」
(中略)
「パットさんを人間的に全く信用していなかったからだ。選手としては凄いけれど、人間としてはこれ以上ないくらいデタラメだからね。でも俺には凄く親切で大切な人でもある。」
有り金すべてを帰国まですっからかんに使う酒浸りという、デタラメで破天荒「人間的にはクズ中のクズ」というパット・タナカ。しかし昭和な破天荒さこそ自分にないから、かっこいいと惚れ込んだ。しかしでたらめだから技術的なものを口頭では教えてくれない。

外道選手はフツーなので、その後も阿修羅原、冬木弘道、歴代パートナー、師匠格からいい技術を盗んで学んだ。根がデタラメだったらこうはいかない。2008年、御年67歳の魔界倶楽部・星野勘太郎総裁と後楽園ホールで一騎打ち。外道選手が技術ではない、姿勢の部分で学んだという逸話はこちら。
ファイティング・スピリットのないプロレスなんて、単なる学芸会や組体操と一緒なんだよ。俺が若いころに全女の松永国松さんに教わった言葉と同じだ。星野勘太郎さんのあの姿勢こそがプロレスラーなんだよ。プロレスへの心がないと、ファンのハートに波風なんて起こすことはできない。技じゃないんだよ。泥臭い言い草になっちまうけど、やっぱりファイティング・スピリットを見せないとダメなんだ。(略)そのことは星野さんの最後の相手となった俺の義務として、後世に語り継いでいきたい。
闘争心が大事。プロレスラーとしては当たり前、と思われそうなワードだ。ただ技術面だけに走りそうな昨今、このフツーのことをフツーに持ち続けるというのが実は難しいこと。外道選手がパット・タナカ選手から盗んだように、もちろん技術は大事だ。だがそれだけでは観るものに響かない。

「ファイティングスピリットを見せること」、「現状に満足しないこと。」、「こいつら使えるじゃねえか」と思わせること。
さらに「プロレスラーに大事なのはこれだけはこうするというピュアな信念」が発露につながると本書はまとめる。マネジメントしたオカダ・カズチカ選手に、プロレスに対するピュアな信念、技術、そして外連味ら外道選手のマインドが、うまく受け継がれていると思うのは気のせいではないだろう。

昭和はよかった。だがそのままではブラック企業。よき技術をフツー感覚で分析、製錬整理して今に生かす。きっとこれはプロレスだけでなく、ほかの職種にもつながる考えなのではないだろうか。

「To Be The 外道 "レヴェルが違う!”生き残り術」
価格:1,700円+税
発行:ベースボール・マガジン社
<内容>
はじめに
第1章「生い立ちの記」
第2章「山も谷もありすぎるプロレスラーへの道」
第3章「ユニバ激闘篇」
第4章「邪道&外道参上!~血まみれのW★ING制圧」
第5章「運命の分岐点~天龍率いるWARに参戦」
第6章「さよなら冬木さん~流浪の時代」
第7章「新日本プロレス移籍~生活は安定したけれど…」
第8章「暗黒時代」の乗り越え方
第9章「レインメーカー誕生~黄金時代の到来だ!」
「あとがき」にかえて
外道式年表 

この記事を書いたライター: 漁師JJ

コメント

最新のコメントに移動
  • 外道嫌い。うざい。うるさい。髭を剃れ。

    ID:6297656 [通報]
    (2018/1/24 22:53)
    0 0
    賛成:0% / 反対:0%

    Loading...


  • この本読んだ。俺は古いファンだから今の新日を見てて違和感を感じてるんだが納得がいった。外道のプロレス観と新日本に古くからある根本のプロレス観が全く違う。新日本が新日本を作り替えたくて外道を採用してるというなら、それでいいけどね。
    外道が悪いわけではなくて、そういうプロレス観である外道を採用している、ということね。
    そういう部分がすごく興味深い内容でした。

    ID:6308016 [通報]
    (2018/1/25 8:46)
    0 0
    賛成:0% / 反対:0%

    Loading...


  • 今となってはオカダの横にいるジョバー担当のオッサンになっちゃったけど

    昔のジュニアタッグと言えば邪道&外道が一番かっこよかったし強かったよなぁ

    心無い言葉をかけられるのは昔を知らない新規ファンの証拠
    輝いてた頃を見ればそんな事も言えないはず

    ID:6202697 [通報]
    (2018/2/3 2:06)
    0 0
    賛成:0% / 反対:0%

    Loading...


おすすめ記事

新しいコメントを投稿する

 [PCから画像ファイルをアップロード]

関連付けられたタグ

なし
[タグを付ける]

<< 一覧に戻る

プロレスが好きな人はフォロー!
「ぼくらのプロレス」ならではの情報をお届けします。