2017/9/2 12:09

後藤と小原の乱入失敗の理由! えっ? 土俵に女性が乱入?! 諏訪魔vs小島に提議! プロレス「乱入」考!

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後藤と小原の乱入失敗の理由! えっ? 土俵に女性が乱入?! 諏訪魔vs小島に提議! プロレス「乱入」考!
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試合は11分15秒で、ラリアット決着


 8月27日の全日本プロレス・両国国技館大会にて、なんとも釈然としない出来事が起こった。注目されたセミファイナル、諏訪魔vs小島聡の試合前、ジョー・ドーリングが乱入し、入場したばかりの諏訪魔に強烈な脳天くい打ちを敢行。試合が開始も諏訪魔にダメージが残り、不完全燃焼のまま、小島の勝利に終わったのだ。
小島の試合後のコメント、「こんな悲しい試合は何年ぶりだ。こんなに胸が切なくなる試合なんてなかなかないぞ」が、全てを物語っているような一戦。この事態に、やるせない思いを抱えているファンも少なくないだろう。

「大相撲に女性客乱入」。2007年9月19日の、ニュースの見出しである。同年の大相撲秋場所11日目の豪風-豪栄道直前に、40代とみられる女性客が乱入。女性は、「福山雅治=悪霊に取りつかれている」などと意味不明な文章が書かれた大量のビラを抱えていた。こちらを配ろうとしたとみられるが、そもそも土俵上は女人禁制。土俵に足をかけたところで取り押さえられた。

 このように、そもそも「乱入」というのは、本来あってはならないことだし、それ自体が事件となり得る。一方で、その乱入が一種のスパイスとなり得るのがプロレスの魅力でもある。

 今回の当欄はプロレス界における、この「乱入」にスポットを当て、提言をほどこしたい。

新日本を退団したばかりのエル・サムライが、さっそく乱入も。


「エル・サムライが私服姿で乱入」。同様の切り口で恐縮だが、こちらは専門誌の見出しである。2008年2月17日の全日本プロレス・後楽園ホール大会にエル・サムライが乱入したもの。ただし、ジュニアの試合後のことであり、当時、取材していた筆者も首をひねった。(改めて見出しにするほどのことではないのではないか?)と。とはいえ、誌面を見て納得。マスク姿にジャンバーを羽織ってジーンズ姿のサムライが、乱入しようと通路を駆けている。かなりシュールな光景であった。「私服で」というのがポイントだったようだ。

 このように、私見ではあるが、「試合後の乱入」というのは、そもそも試合が終わっているため、それ自体が問題視されることは少ない。よしんば、次の大会への期待を抱かせるものが多いのだ。例えば2003年2月には、当時、全日本プロレスの社長だった武藤敬司が橋本真也率いるZERO-ONEの会場に乱入。「ウチのファミリーも来てるんだよ!」とマイクし、全日本プロレスの選手たちを呼びこみ、両団体の対抗戦に繋げた。反面、2001年の3月のZERO-ONEの旗揚げ戦メインで橋本とタッグ対決した三沢は、試合後、橋本や、乱入した小川直也、藤田和之に挑発されるも、「お前らのなぁ、思う通りにはしないよ! 絶対!」とマイク。こちらはこちらで安易な挑発に乗らない三沢らしさとして喝采を浴びたのだった。

 失敗例は、2008年2月11日、健介オフィスの大会のメイン後に乱入した後藤達俊と小原道由か。当時の同団体は、客層もアットホームなそれであり、子供が泣きだし、スタッフの女性に怪我をさせたことも問題視されることに。結局、その後、同団体で試合はしたが、短期間の活躍に終わった。乱入した直前のメインが、「健介、天龍、高山善廣、鈴木みのるvs川田利明、齋藤彰俊、大谷晋二朗、吉江豊」という豪華カードだったことも、雰囲気を壊したと見られがちな一因だったかも知れない。

乱入の夜、六本木の行きつけの店に現れ、浴びるほど酒を飲んだ長州。


 試合中の乱入については、バレットクラブやロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンなどでも、ユニットの同士が加勢することが多々あるのが実情だ。大過に至る例は少ないが、有名なのが、1984年6月14日、猪木vsハルク・ホーガンに、無関係な長州力が乱入し、猪木のリングアウト勝ちに繋がった件。観客による暴動騒ぎとなった。長州は乱入の真意を問う報道陣には、こう激怒した。「お前ら、何度も同じことを聞くな! 俺の気持ちがお前らにわかってたまるか!」後述と関連するが、観客の怒りが、「無関係な人間の乱入」にあったことは明らかだった。

 逆に、同ユニット内での乱入ながら、選手の退団にまで繋がったのが、2003年10月13日の柴田勝頼vs村上和成。お互い、魔界倶楽部所属だった2人だが、試合途中、なぜか仲間の筈の魔界倶楽部に場外で襲われた柴田が大流血。これにより村上はレフェリー・ストップ勝ちしたが、試合後の村上の目には、なぜか涙があった。柴田、村上の2人が、新団体・ビッグマウスラウドに合流するのは、その1年半後のことだった。こちらは、客というより、実際に戦っている2人の気持ちを無視した乱入劇だったか。

激怒した藤波が、山本小鉄に張り手を見舞うシーンも。(1984年2月3日)


 そして問題の“試合前乱入”である。余りにも有名なのが、1984年2月3日の藤波vs長州の、長州の入場時に乱入し、テロ行為を働いた藤原喜明。「試合不成立」となった。藤原自体のブレイクには繋がったが、場内からは「金返せ」コールの嵐。この時の興行は、同年1月に新日本プロレスから独立したばかりの「新日本プロレス興行」が手掛けており、その評判を貶めようとした猪木の策略だったという見方が定説化している。

 もう一つ有名なのが、1990年4月19日の鶴田vs天龍。試合前、スタン・ハンセンが乱入し、天龍にラリアットを炸裂。そのまま試合は開始され、天龍は敗退。この試合を最後に、当時の全日本プロレスを離脱し、新団体SWSへと参じた。因みに、離脱しなければ、その後は、ラッシャー木村との抗争が予定されていたというのが、天龍自身の述懐である。

 注目すべきは、ビッグマッチをぶち壊したこの時のハンセンの行動(乱入)が、不思議と批判されていない点である。というのは、天龍とハンセンは、前月までタッグを組んでいたが、スティーブ・ウィリアムス、テリー・ゴディ組と戦った際、天龍がウィリアムスでギブアップ負け。ハンセンは天龍と仲間割れした。「天龍は俺とやる時は強いのに、なぜウィリアムスにギブアップするのか。怒ってはいないが、残念だ」との言葉を残して。乱入自体は許されることでもないが、ハンセンが天龍を襲う理由はあったのだ。

 実は諏訪魔とドーリングもタッグを組んでいたが、まさに前の月の7月末にタッグを解消。7月の17日には、今回の両国大会で新王者になった宮原健斗に、ドーリング自身が負けている。自らの三冠挑戦は遠のくばかりであった。なお、同じ日に、諏訪魔が、時の三冠王者・石川修司に敗退。パートナーのドーリングとしては、これも、今後の全日本における自らの立場の危機と感じたはずだ。

 諏訪魔vs小島の勝者が、次の三冠挑戦者になるとは推察し得ることであり、事実、ドーリングは、諏訪魔をのした後、小島も挑発している。これが試合前乱入の狙いだったと思われる。だが、それがどれほど観客に伝わっていただろう?

 プロレスとは人間がやるもの。そのあたりの感情をすくいとった映像告知なり情報伝達への留意を、改めて提言したく思う次第である。

この記事を書いたライター: 瑞 佐富郎

コメント

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  • 読みづらい

    ID:2393135 [通報]
    (2017/9/3 8:29)
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  • ドーリングのは観客にも選手にも理解出来ない乱入劇だった。
    あれを許したAJPの罪は重い。

    ID:4965383 [通報]
    (2017/9/3 10:34)
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  • ジョーの乱入は色々事情があったんだろう。
    G1で小島が勝ち越していたら乱入なしだったと思う。

    ID:3573870 [通報]
    (2017/9/3 15:13)
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  • G1最下位の小島が全日最強の諏訪魔に勝つなんて。
    新日本プロレスが他の団体から絶縁されるのも当然だと思う。

    ID:1803972 [通報]
    (2017/9/4 10:22)
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  • 別に新日が国内の全団体から絶縁されても痛くも痒くもないでしょ。

    ID:4959578 [通報]
    (2017/9/4 19:51)
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  • 小島の参戦はG1前に決まっていて小島が勝つことも決まっていた。
    でもG1の結果を受けて普通に小島に寝かせられたら諏訪魔の価値が落ちる。
    だからああいう方法で寝かせただけ。

    ID:3573870 [通報]
    (2017/9/4 21:47)
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  • ↑それって何を根拠に言ってるの?

    ID:4812650 [通報]
    (2017/9/6 13:53)
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  • 激怒した藤波が、山本小鉄に張り手を見舞うシーンも。(1984年2月3日)
    の記事読みたいのに、触れてない…

    ID:5076941 [通報]
    (2017/9/13 14:54)
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