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新たなる「名勝負・数え唄」柴田勝頼vs後藤洋央紀 後篇

新たなる「名勝負・数え唄」柴田勝頼vs後藤洋央紀 後篇

掲載日:2016/12/30 14:37 閲覧数:1452

3.4

目の前で起きたその事実をすぐには理解できなかった。

後藤がCHAOS入りを決意する直前、2月の長岡での6人タッグマッチ。
動きに精彩を欠く後藤をを対戦相手のオカダ・石井・YOSHI-HASHIの3人が徹底的に痛めつけていた。
執拗なまでに攻められている後藤を、柴田が救出に入りCHAOS勢をカット、そして、自軍のコーナーに帰り際、なんと味方である後藤の背中を思いきり蹴りあげた。

シリーズを通して、CHAOSからの勧誘に揺らぎ、ふがいない戦いぶりが続く荒武者を見かねた柴田の闘魂注入。二階席から観ていた私は、周囲の観客の様子から状況を理解出来た後、少しの寒気を感じた。

今になって思い返してみても、あれは観ている者にとっても強烈な一発であり、柴田勝頼にしかできない究極の「アドリブ」ではなかったか。


逆に後藤から柴田へのエールも思い出す。
2008年、G1クライマックス初優勝を果たした後藤がリング上から格闘技に専念していた柴田に対してプロレス復帰を呼び掛けた。

まだ大きな後ろ盾を持った総合格闘技団体が乱立しプロレス業界とは一線を画していた当時、他団体の選手に対してではなく「別のジャンル」へのメッセージ。決して小さくない違和感を覚え、同時に2人の間にあるものの奥深さも垣間見えた。


現在では同じリングに立つものの、紆余曲折を経て、袂を分かっている。
ただ、主役の座を遠くに見据え続けるいまの立場はどこか同じようにも見える。そして、それぞれの心の奥底に秘めているものも。

2017年1月4日・東京ドーム第7試合 柴田勝頼vs後藤洋央紀

派手な遺恨はいらない。安っぽい言葉のやり取りも必要ない。
迷いながらも進むべき未来を求め、その場所に辿り着こうと足掻き続ける者同士が向き合うとき、そこにはプロの技術を超えた、この2人にしか成されないむき出しの感情のぶつけ合いが存在する。

そして、それを目の当たりに出来るわれわれファンはプロレスと出会えて良かったと改めて感じるだろう。

この記事を書いたライター: 佐藤 文孝

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