2016/2/19 21:49

1996年2月札幌、野上彰VS小林邦昭 敗者髪切りマッチで魅せた侍達の男気【ぼくらのプロレス物語】

閲覧数:2607

1996年2月札幌、野上彰VS小林邦昭 敗者髪切りマッチで魅せた侍達の男気【ぼくらのプロレス物語】
5.0
最新のコメントに移動

1996年2月3日 新日本プロレス・札幌中島体育センター大会。
この日、異彩を放つ試合が行われた。

「敗者髪切りマッチ」

メキシコではカベジュラ・コントラ・カベジュラ(髪vs髪)と呼ばれる試合形式だ。
この試合に挑んだのが野上彰(現・AKIRA)と小林邦昭の二人。
1995年秋頃から二人の抗争が始まり、後楽園ホール大会でのシングルマッチの不完全決着(小林の反則負け/なんと柴田勝久レフェリーにフィッシャーマンズ・スープレックスホールド)を経て、この日完全決着戦となった。

当時の野上は飯塚高史とのJ.J.JACKSでなかなかブレイクせずに燻っていた時期。一方の小林は平成維震軍の重鎮。彼がいなければ維震軍は誕生していない。

この日の二人は持てるものを全てリングでぶつけた。
そして最後は野上のジャーマン・スープレックスホールド2連発でカウント3。
敗れた小林は髪を切ることになった。

小林は潔くリング上に設置されたイスに座った。
勝者の野上が小林の髪の毛をハサミで切った。
しかし小林は野上を制し、バリカンを持ってこいと要求する。
そして、持ち込まれたバリカンをある男に託す。

齋藤彰俊。
当時平成維震軍の一員だった齋藤は小林のセコンドについていた。
齋藤は小林の髪を切ることを躊躇する。

「パチーン!」

小林が齋藤をビンタした音が会場に響く。
小林は仲間に介錯してほしかったのだ。

齋藤はリング上で号泣する。

「アーッ!」

こう叫んだ齋藤は意を決してバリカンで小林の髪の毛を剃っていく。
小林の頭は丸坊主となった。
小林の潔さと男気、小林の想いを受け止めた齋藤の心意気。
いつしか会場には「小林」コールが鳴り響いていた。
その中で勝者・野上はしっかりと小林と齋藤の姿を見つめていた。

試合後、小林は満足げに「ノーコメント」と発して控室に戻っていった。

「小林さんの姿勢に感銘を受けたんです」

この敗者髪切りマッチから数日後、野上は当時在籍していた新日本正規軍を裏切り、平成維震軍入りを果たした。

1996年2月3日札幌で行われた敗者髪切りマッチは男気に満ちた侍達の完全決着戦だった。

この記事を書いたライター: ジャスト日本

コメント

最新のコメントに移動
  • この二人の抗争…当時、ゴングや週プロを買ってなかった自分としてはなんのことかわからずピンとこなかったうえに試合も地味だった記憶が…バリカンの件は覚えてるけど…。あの時代、ネットとかあれば深くみれたんやけど、いかんせんテレビだけでは伝わらないのが。今はネットがあるからリアルタイムで情報がわかるから助かります。

    ID:5984 [通報]
    (2016/2/20 14:19)
    0 0
    賛成:0% / 反対:0%

    Loading...


おすすめ記事

新しいコメントを投稿する

 [PCから画像ファイルをアップロード]

関連付けられたタグ

 新日本プロレス  野上彰  小林邦昭  AKIRA  平成維震軍
[タグを付ける]

<< 一覧に戻る

プロレスが好きな人はフォロー!
「ぼくらのプロレス」ならではの情報をお届けします。